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「ブラックサンダー」今年のバレンタイン需要を振り返る “義理チョコショップ”の成果とは?

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Case:有楽製菓株式会社「ブラックサンダー」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回はホワイトデーシーズンにちなみ、有楽製菓「ブラックサンダー」のバレンタインデーシーズンに行われた「義理チョコ」展開を取り上げます。

今年、有楽製菓は、バレンタイン期間(1月31日〜2月17日)東京駅一番街 東京キャラクターストリート付近のストリートワゴンにて、「ブラックサンダー義理チョコショップ」を開催。そこでは「ブラックサンダー」の通常価格の100倍、1箱3,000円(税抜)の目玉商品「至高の生ブラックサンダー」も販売され、当日分100個が連日完売したといいます。

今回は、有楽製菓株式会社 マーケティング部 加藤武史さんに、そのショップを中心とした今年のバレンタインデー展開の成果について振り返っていただきました。

「至高の生ブラックサンダー」は幅広い層が購入

―義理チョコ需要は、まずどのようなきっかけで見つけられたのでしょうか?

当時、ブラックサンダーはチョコレートであるにも関わらず、バレンタインの際には特に何も発信しておりませんでした。そこで社内で何かできないかと考えたときに、「ブラックサンダーだったら、本命ではなくて義理チョコだよね」という発想から義理チョコを中心にコミュニケーションを実施してみようとアプローチしたところ、多くの方に喜んでいただけるようになりました。
2013年にはじめてのイベントを開催し、2014年に義理チョコショップをオープンしました。義理チョコ文化は、周囲への気遣いや協調性を大切にする国民性により生み出された、欧米にはない日本独自のものかと思います。

―ショップや、商品「至高の生ブラックサンダー」の成果、反響はいかがでしょうか?また、どういう方が主に購入していたでしょうか。

先立って昨年11月から展開したクラウドファンディングで注目されたこともあり、ほぼ午前中で売り切れてしまいました。通常の商品が30円でしたので、3,000円もする「至高の生ブラックサンダー」はお客様に購入していただけるか当初は不安でしたが、想定外の反響を頂き、大変驚きました。購入層としましてはバレンタインということもあり、20代~50代の男性・女性と幅広い方から購入をしていただきました。

―今年のバレンタイン期のPR展開で特にこだわった点があればお教えください。

ショップでの「至高の生ブラックサンダー」を販売したことと、一般流通様向けには「義理チョコBOX」というブラックサンダーの義理チョコ使用の商品を発売致しました。これにより、それぞれの場所で話題を作り、相乗効果を生み出す展開を実施しました。
またバレンタイン当日は「義理チョコBOX」をSNSで交流のある複数のアカウント様にお配りし、話題にしていただくことで、注目を集めることができました。

バレンタインデーは様々な形でチョコレートを楽しむイベントに変化

―「ブラックサンダー」は当初九州地区で火がついたり、関西での大学生協で人気となったりといった歴史がある(公式サイトより)そうですね。現在、御社のバレンタイン期の購入動向の特性などがあれば、お教えいただけますか?

多くの方に日頃から購入して頂いていることもあり、気軽なコミュニケーション菓子としてバレンタイン時期の購入につながっていると感じております。今回はバレンタインBOXでは個包装商品のパッケージに、義理チョコであることを明確に記載することで、楽しいコミュニケーションをとっていただけたのではないかと思います。

―「義理チョコ」訴求をはじめた2013年と今年、社会情勢やSNSなど環境も変化していると思います。「義理チョコ」やバレンタインに関する文化で、感じている変化はございますか?

現在では男女問わず、友チョコ、ファミチョコなどその種類は多様化しており、(チョコレートが)普段言えない感謝の気持ちを伝えるコミュニケーションツールになればと思います。
SNSなどでもブラックサンダーを渡すと高級チョコレートが返ってきたという投稿も見受けられます。バレンタインデーやホワイトデー問わず、楽しんでいただければと思います。


公式オンライン飲み会「よなよナイト」 ヤッホーブルーイング担当者に聞く実施の裏側

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Case:株式会社ヤッホーブルーイング「よなよナイト」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は、株式会社ヤッホーブルーイングが3月27日(金)に自社のYouTubeアカウントで実施した「公式オンライン飲み会」を取り上げます。家の中でどう過ごすかという点が注目される最中に実施されたこの企画は、自社Twitterで、飲み会ができない中で社員が「オンライン飲み会」を行っていると紹介した投稿への反響がきっかけだったそう。

「公式オンライン飲み会」の裏側や成果、今後の予定などを、企画を担当した株式会社ヤッホーブルーイング 井上敬介(ニックネーム:いっくん)さん、浦藤喬生(ニックネーム:きょんぴ)さんへ、メールインタビューを実施しました。

私たちらしいやり方で、ビールを飲む楽しさをお届けしたい

―ライブ配信実施はTwitterでの投稿への反響がきっかけとのことですが、アイデアが生まれ、実施に至った経緯を教えていただけますか?

昨今の時流の影響で自宅でお酒を楽しむ方が増えてきていることを、感覚としても、また直近の「よなよなエール」売上増加等からも感じていました。

そんな中私たちに出来ることはないかを考えた時に、2015年から始め、これまでに通算34回実施してきたオンライン飲み会「よなよナイト」の開催を思いつきました。

試しにTwitterでヤッホーブルーイングスタッフ同士のオンライン飲み会の様子を投稿してみたところ、予想していた以上の反応を貰うこともでき、「これは絶対にやった方が良い!」と確信しました。

また、世の中がこういった状況だからこそ、私たちらしいやり方でお客様にビールを飲む楽しさをお届けしたいという気持ちもありました。

(通算34回実施してきた中での)過去の知見やノウハウもありましたので、やることを決めてから実際の配信まではスムーズに進めることが出来たと思っています。

「公式オンライン飲み会」に出演した浦藤喬生(ニックネーム:きょんぴ)さん(写真左)、佐藤潤(ニックネーム:ジュンジュン)さん(写真右)

―コメントを積極的に拾う形で進行されていましたが、当日のコンテンツの内容はどのように決めていったのでしょうか?

お客様とのコミュニケーションを交えながら進行していく構成は、これまでにもずっと行ってきたものでしたので、今回も引き続き行っていこうと決めていました。

私たちは、オンライン飲み会は一方的な情報発信の場ではなく、お客様との双方向的なコミュニケーションの場と捉えているので、一緒に飲んでいるかのような親近感や、質問・コメントのしやすい雰囲気づくりを意識しています。

また、今回の放送は過去配信してきたオンライン飲み会の様子を知らない方にも多く見ていただけるのではと考えていたので、美味しいクラフトビールの飲み方などを丁寧に伝えていくことを意識してコンテンツを設計していました。

―YouTubeのコメント欄や、感想を募集するGoogleフォームなどで消費者から寄せられた感想・意見等で印象的なもの、多かったものがあればお教えください。

放送トラブルを起こしてしまったときの常連の視聴者の方からの「こういうのも含めてよなよナイト(オンライン飲み会)だよね~♪」といったコメントが印象的でした。

あたたかいファンに支えられている放送だなと感じます。

多かったのは、「グラスに注ぐときのコツ」や「おすすめコンビニおつまみ」、「愛用のグラスは?」といった、宅飲みを楽しむための方法についての質問ですね。

メディアからの関心は「背景」「企業がやる意味/理由」「この取り組みの狙い」

―当日はテレビ番組の取材も複数入っていたようですが、メディア側はどのような点に関心をお持ちでしたでしょうか。

「背景」「企業がやる意味/理由」「この取り組みの狙い」に関心をお持ちでした。

「背景」では、世の中の「巣ごもり需要」の情勢に加え、ヤッホーブルーイングのクラフトビールの2月・3月の出荷量が増加していることにも着目いただきました。

「企業がやる意味/理由」は、多様で個性的なクラフトビールを日本に定着させることを企業ミッションとして掲げるヤッホーブルーイングとしては、家飲みもクラフトビールやヤッホーブルーイングならではの楽しさを感じていただきたいと考えたためです。

「取り組みの狙い」ですが、オンライン飲み会に参加されたお客様に、「よなよなエールってこんな楽しい会社の人たちがつくっているんだ」と感じてもらえたらと考えました。

―今後も続けていきたいとエンディングでおっしゃっていましたが、今後の展開予定についても教えてください。

次回は4月14日開催予定です。この日に発売する、リニューアルした『僕ビール君ビール』がテーマです。

今後もこういった動画コンテンツのニーズはあると見込んでおりますので、4月以降も引き続き施策を考え、実行していければと思っています。

―宅飲み需要関連では、サブスク「ひらけ!よなよな月の生活」も展開されていますが、そちらもやはり増加傾向でしょうか?

弊社の通信販売も前年比200%です。サブスク「ひらけ!よなよな月の生活」の会員数も増加傾向です。

―現在の宅飲み需要について捉えていること、これから啓蒙していきたい(楽しんでもらいたい)ことなどがあれば、お教えください。

SNSなどで生活者の方の投稿を拝見すると、今後もますます「宅飲み」需要が大きくなっていくのではと考えています。「オンライン飲み会」という言葉も最近ではかなり一般的に使われるようになっているなと思います。

私たちとしては、その宅飲みをより良い時間にすることができるような情報発信を今後も引き続き行えればと思っています。「ビールはグラスに入れて飲んだ方が美味しいですよ」とか「こんなビアスタイル(ビールの種類)のビールにはこういうおつまみがおすすめですよ」などといった情報です。

閉塞感のあるムードだからこそ、少しでも日々の生活が楽しくなるようなお手伝いが出来れば嬉しいです。

“関西人あるある”多数登場で話題に!関西電気保安協会のWeb動画 制作の意図とは?

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Case:一般財団法人 関西電気保安協会「ある日突然関西人になってしまった男の物語」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は、一般財団法人 関西電気保安協会によるWeb動画「ある日突然関西人になってしまった男の物語」を取り上げます。ストーリーは、関西とは縁もゆかりもない男「西尾学」が、ある日突然関西人になってしまったことで起こるエピソードを、“関西あるある” を盛り込みながらユーモラスに描いたもの。

0話〜11話と、総集編3本を合わせた累計再生回数は430万回超え(5月8日時点)と話題になっています。

この動画の制作の狙いについて、一般財団法人 関西電気保安協会 企画部 経営企画担当部長 吉本正樹さんに、メールインタビューを実施しました。

2017年より毎年Web動画を制作

―今回の「ある日突然関西人になってしまった男の物語」の以前から、「GUARDIATOR」「僕だけのヒーロー」「関西電気保安グルーヴ」と、近年立て続けに独創的な企画を展開されていますが、このような企画を展開することとなった経緯はどのようなものだったのでしょうか。

弊協会は、1976年からテレビCMの放映を開始し、ありがたいことに関西の皆さまにご愛顧をいただいております。近年はSNSが浸透し皆さまの視聴媒体が多様化する中で、弊協会としましても時代に沿った形でより多くの方々にご覧いただきたいと考え、2017年からWeb動画の制作・公開を開始しました。毎年1本ずつを春頃に公開しており、今作が4作目となります。

―ここ数年の展開による成果があれば、教えてください。

近年の媒体の多様化の中で、テレビ単体に対する視聴率が低下していることは否めません。そのような中でWeb動画を公開することにより、弊協会を認識していただく機会が増えたことは、おそらく間違いないと思います。また、テレビCMと異なり時間(尺)的な制約が小さいため、より弊協会としてお伝えしたいことが表現しやすい媒体であるかと思います。

弊協会の使命は、お客さまの電気利用の安全を最新の技術により24時間お守りし、社会インフラと皆さまの変わらない毎日を、陰ながらお支えするということだと考えています。その使命を任ずる中で、皆さまに電気の安全な利用を常にお願いしたいというのが、弊協会の強い思いです。それをお願いするという意味では、Web動画はテレビCM同様、弊協会にとって非常に大切な媒体であると痛感しております。

―「ある日突然関西人になってしまった男の物語」は、どのような思いから生まれたのでしょうか?

いつも関西の皆さんの傍にいて、24時間、電気の安全をお守りするという身近な存在であることを表現することを目的に、肩の力を抜いて皆さんに理屈抜きで楽しんでいただけるよう、「関西あるある」を満載した作品を企画しました。今回の作品で、「関西人のそばにいます」というフレーズをテーマにしたのも、この思いがあったからです。

職員に行き届いている「CMに出演」意識

―関西出身であればつい共感し笑ってしまうようなブランドやテレビ番組のようなシーンが登場しますが、特にブランドについては実際の社名が登場しています。こちらはどのように許諾などを進めていったのでしょうか?

広告代理店さんを通じて、直接企画をご説明しご諒解をいただいたものです。皆さんとても寛容で、弊協会としても非常に感謝しております。やはり関西には、温かい風土があると改めて思いました。嬉しい限りです。

―社員の方が多く出演されていますが、どのようにご出演される方を決めていったのでしょうか?

弊協会のテレビCMは、1976年の放映開始当初から、実際の職員が出演する形を取っています。今回の動画も、職員が出演することが可能な内容でしたので、毎話1名は実際の職員が出演しています。

もちろん協会内で出演希望者を募って出演してもらった職員もいますが、今回は、役柄や想定年代層が幅広かったこともあり、役柄設定を踏まえて事務局から出演を依頼した職員も多くいます。

CMには職員が出演するものとの認識が弊協会の職員にはありさほどの特別感はありませんが、職員はみんな喜んで出演してくれていますので、事務局としてはありがたい限りです。変な言い方ですが、「弊協会に入社したからには、CMには出演しなくてはいけない」という感覚が職員には行き届いていると思います。

―現時点での成果や反響についてお教えください。

正直申しまして、これほどのご好評をいただけるとは全く想定していませんでしたので、事務局一同「きょとん」としているというのが実態です。したがって恥ずかしい話ですが、成果や反響を冷静に分析するのはこれからになります。

もっとも、多数の温かいお声はもちろんのことながら弊協会にも届いていますので、「皆さんに楽しんでいただいて、ただただ有難い」というのが、正直な気持ちです。

これからも、弊協会のことを知っていただくことはもちろんですが、併せて楽しんでいただける作品をご提供できれば弊協会として幸いです。

医療従事者へのサラダの無償提供「CRISP CONNECT」実施に込めた思いとは?

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Case:クリスプ「CRISP SALAD WORKS」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は、株式会社クリスプが運営するカスタムサラダ専門店「CRISP SALAD WORKS」の医療従事者への支援を取り上げます。

「CRISP SALAD WORKS」はまず、3月25日より全14店にて「新型コロナウイルスと闘う全ての医療従事者と病院勤務者」向けのサラダの無償提供を開始しました。これは公式モバイルオーダーアプリ「クリスプAPP」から事前に店舗とメニューを選択、特定のプロモーションコードを入力すると無料となり、店舗でサラダをピックアップする際にID確認を行った形。

結果、6日間で2,296食(同社が運営する 「R PIZZA」での無償提供を含む)を提供。さらに、4月6日から「新型コロナウイルスと闘う医療従事者・病院勤務者を支援する活動」である「CRISP CONNECT」を立ち上げました。

「CRISP CONNECT」コミュニティメンバーによるSlackの立ち上げや、CAMPFIREを通した寄付を通して「CRISP CONNECT」への支援募集などを展開するとともに、東京都および神奈川県東部における前線の医療現場にサラダを無償提供・配達を実施。5月6日現在、提供したサラダは13,445食にのぼります。

これらの取り組みに込めた思いについて、株式会社クリスプ 代表取締役 宮野浩史さんに、メールインタビューを実施しました。

店頭での提供からプロジェクト立ち上げへ 医療従事者への支援を拡大

―まず、医療従事者の支援という発想はどのように生まれたのでしょうか?

欧米では、災害時などに医療従事者や警察官などに市民が感謝の気持ちを表す文化があります。私自身アメリカで生活していたこともあり、自然と最前線で闘っている医療従事者への支援をする考えに至りました。

―店舗での無償提供時、御社に寄せられた声や店頭でかけられた声などで、印象的なものはありましたか?また、この時の実施の成果はどのようなものでしたか。

「応援してくれている人がいると思うと本当に嬉しい」と医療従事者の方に非常に喜んでくださいました。また、ある医療従事者の方からは「クリスプのサラダが食べられたから毎日忙しくてぴりぴりしたムードが職場にあったけど、自分も誰かに優しくしたいと思い、スタッフルームにいい匂いのするソープをおいたらみんな笑顔になったんですよ」というエピソードを教えてくださいました。さらに、この活動を始めて1週間くらいで、ボランティアや寄付のお申し出の問い合わせが30件ほどありました。

―その後、「CRISP CONNECT」の設立に続いた経緯を教えてください。

社会的に店舗に人が集まることを避けた方がいいフェーズになり、私たちも3月31日から「CRISP SALAD WORKS」全店をテイクアウトとデリバリーのみのGRAB-AND-GO店舗へ移行させました。その後、4月7日に緊急事態宣言が発令され、私たちも9日から「CRISP SALAD WORKS」全店を臨時休業することにしました。

一方で、医療関係者の人も状況が深刻になるにつれ、店舗に来られなくなっている状況にありました。「自分が感染させてしまうリスクがあるのでお店に行けない」という声も大きくなる中で「もし可能なら、届けてもらえたら嬉しい」というご要望もいただいていました。

どうやったらそれが実現できるだろうか。そう考えていたとき「私も何か力になれませんか」「ぜひ寄付させてください」と30人くらいの人からメールが届くなど、人がどんどんと集まっているということに気がついたのです。

最初は、クリスプだけでできることをやっていこうと考えていました。もちろん寄付を受け付けるつもりもありませんでした。しかし、それでは活動に限界があるのも事実です。また、その頃には100件近い医療機関から問い合わせも来ていました。片や、手伝いたいという人も増えていました。ならば、私たちだけでなくいろいろな人の力を借りてもっと大きな活動にしていこうと。そちらの方が医療機関で働く人をもっと大規模に支援できると思い、「CRISP CONNECT」を立ち上げました。

SlackやCAMPFIREを活用

―「CRISP CONNECT」ではSlackやCAMPFIREといったサービスも活用されていますが、これらのサービスを活用するメリットについて教えてください。

私だけではできることに限りがありますので、できるだけ多くの方の協力を頂きたい、活動を知っていただきたいと思い、無料で始められるSlackにクリスプスタッフとボランティアの方のコミュティスペースを作りました。また、コロナ対策として無料でプロジェクトを掲載していただけるというCAMPFIREでは気軽に寄付ができるように750円からのリターンを用意しました。

―現在、ボランティアメンバーの方からのアイデアなども集まってきていますでしょうか?

はい、活動をより多くの方に知っていただくためにプロモーション動画を撮影したり、サラダを召し上がった医療従事者の方からのコメントが支援者たちに伝わるように、SNSを活用した仕組みなど様々なアイデアをいただき、順次形にしていっています。

―届ける先の医療機関はどのように開拓されているのでしょうか。また、現場で寄せられる印象的な声などがありましたらお教えください。

元々はクリスプの顧客である医療従事者の方からリクエストを受け、その中から可能な限り順次対応しています。サラダを受け取った方からは「現場は常に緊張感があり逼迫した雰囲気だがサラダを食べるとホッとした気持ちになれる」「店舗で無償提供をしていた時も利用したかったが、仕事が忙しくなかなかお店までいけなかったのでうれしい」「ニュースでクリスプコネクトの活動を知って、うちの病院にもこないかなと思っていたら翌日からサラダが届くようになりすごく嬉しかった」などの声が寄せられています。

―一連の取り組みがテレビでも多く取り上げられていますが、メディア側からはどのような点に関心を持たれている印象でしょうか?

なぜ、医療従事者への支援にしたのか?決断と行動がかなりスピーディだが、なぜそれが可能なのか?働いているスタッフはどんな想いで働いているの?など、といった点です。

―また、今回の取り組みに限らず企業全体について、宮野さま自らnoteを活用し発信されていますが、こちらはどのようなきっかけで始まったのでしょうか?

元々、noteやSNSで、PRとは別に発信をしようと思ってやっていました。「CRISP SALAD WORKS」は今でも尖ったブランドではあるのですが、自分のイメージや世界観をうまく言葉にできずブランドとして整合性がなくなってきてしまったと実はここ最近感じていたのです。そこで、リブランディングするにあたって、まずは自分の考え・ブランドの本質的な部分を言葉にして社内外へ積極的に発信しようと取り組んでいます。

―最後に、今後の展開予定について教えていただけますか?

まずは、一人でも多くの医療従事者へサラダを届けたいです。一週間後、一カ月後ではなく、今日、少しでも明るいニュースを届けられるように取り組んでいきたいと考えています。クリスプのサラダを通して、最前線で働く医療従事者の方が少しでもポジティブな気持ちになってくれたらうれしいです。

魚型の醤油さしに除菌液を入れてデリバリー “#SafeHandFish”プロジェクト 実現に至った経緯とは?

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Case:クリア電子株式会社/株式会社大石屋/株式会社エードット「“#SafeHandFish”プロジェクト」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は「“#SafeHandFish”プロジェクト」を取り上げます。このプロジェクトは、新型コロナウイルス感染拡大を受け、100%天然素材の除菌抗菌液「クリアンスEX」を販売するクリア電子株式会社、調味料の小型容器の製造・充填を行う株式会社大石屋、企画とクリエイティブを担当する株式会社エードットが協働し、発足したもの。

世界中で除菌抗菌液が不足し必要な生活者に流通していないという現状から生まれたアクションで、日本人に馴染みのある「魚型の醤油さし」に除菌液を充填し、フードケータリングや中食の店舗を通して、食事とともに生活者のもとへ届けられるという仕組みです。

このプロジェクトの舞台裏について、“#SafeHandFish”プロジェクト プランナー 水井歩さん(エードット)にメールインタビューを実施しました。

除菌液の需要と供給のミスマッチを解決し、社会課題も解決

―まず、このプロジェクトが生まれたきっかけを教えてください。

・除菌液を届けたいけど必要なところに届いていない、除菌液販売会社の課題
・イベントや宴会のキャンセルで大量に余ってしまった容器の在庫を抱えるメーカーの課題

その2社がつながることで、それぞれの課題を解決し、衛生管理の高まりから生活者に届いていなかった除菌液の需要と供給のミスマッチを解決し、社会課題も解決できるのではないかと考えました。

また、そのタイミングで国連から世界のクリエイティブ産業に向けた呼びかけがありました。そこには新型コロナウイルスの影響で伝えていくべき6つのアクションというテーマがあり、その中で「個人の衛生管理」がひとつのテーマになっていました。そのテーマに対して何かできないかということで、エードットが企画とクリエイティブを担当することで、3社連携のプロジェクトが発足しました。


写真提供:エードット

―提携の店舗はどのように開拓されていったのでしょうか?

エードットが飲食店へのプロモーションやPRにもともと強いこともあって、社内で協力してくれる店舗に直接お声がけさせていただきました。

―プロジェクトで特にこだわった点はどのようなものでしょうか?

食品と一緒にお渡しするので、安全性には拘っています。間違えて口にしないかとの心配もありますが、もともとの製品が口にしても問題ないこと、アルコール不使用で食品添加物としても認められているので食品容器に入れて持ち運べることなどから、誰でも安心安全に使えるという製品の特徴が伝わるプロジェクトになっています。

また、たくさんの人に知ってもらうために、Webサイトや使い方をわかりやすく伝えるためのアニメーションなどデザイン部分もこだわりました。Webサイトやムービーは英語対応もしているので、海外の方からの評価もいただいています。


写真提供:エードット
大手飲食サービスの会社とのプロジェクトの連携も予定

―現時点での成果、反響について教えて下さい。

サービス開始後からSNSを中心に、非常に多くの評価をいただいています。また、自分のお店やサービスでも導入したいというお問い合わせも多いです。既に導入している店舗でも「導入して良かった」、実際手にしたお客様からは「#SafeHandFishが可愛い」というデザインの評価や「会社に除菌液がなくて助かっている」などという評価をいただいているなどの声があったと聞いています。

―今後の展開についてお教えください。

今後はプロジェクトを拡大し、より多くの必要な場所に#SafeHandFishが届くようにしていければと思います。5月に入ってから追加発注し、大手飲食サービスの会社とのプロジェクトの連携も動く予定です。具体的にはmenu株式会社様と連携予定で、準備を進めている段階です。現状では、#SafeHandFish6,000個をmenu社さんから飲食店へ提供予定です。

―最後に、新型コロナウイルス感染拡大の中で、クリエイティブの力でできることとはどのようなものだとお考えでしょうか?

withコロナ、afterコロナと先の読めない時代に生きることになるので、前例に捉われない、新たな価値を自分たちが作っていくという「時代の指針」としての役割を担うことと、企業や組織がこれまでの事業範囲に捉われることなく、市場を越境し開拓していくためのパートナーとして存在していくことです。

ゼスプリ「好きなことを楽しみながら篇」60秒CMに込められたメッセージとは?担当者に聞く

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Case:ゼスプリ インターナショナル ジャパン株式会社 テレビCM「好きなことを楽しみながら篇」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回はゼスプリ インターナショナル ジャパン株式会社のテレビCM「好きなことを楽しみながら篇」を取り上げます。

CMでは「キウイブラザーズ」が、健康のためにさまざまな体にいいことにチャレンジ。しかし、どれもなかなか長続きせず、色々試した結果「甘くて、栄養たっぷりで、アゲリシャスにもなれるキウイを食べることが、自分たちが楽しんで続けられるヘルシーだ」と気づいたキウイブラザーズたちーーというストーリー。

CMを通した「ヘルシーを、やみつきに」というメッセージは、今年度からゼスプリが掲げるテーマを表したもの。CMは60秒のものから放送を開始し、コロナ禍の状況も相まってSNS上の反応が多く見られています。

このCM制作の舞台裏や成果について、株式会社電通 クリエーティブ・ディレクター 北田有一さんにメールインタビューを実施しました。

アナログな動きで、CGでは簡単に表現できない仕上がりを可能に

―今回の「好きなことを楽しみながら篇」の構想はいつ頃からスタートしたのでしょうか?また、新型コロナウイルス感染拡大による状況の変化は、制作時点ではすでに考慮されていたのでしょうか。

昨年の10月頃から企画がはじまり、完成したのは4月です。コンセプトは昨年から考えていたものですが、制作の途中からコロナの影響で、先行きが見えない暮らしへの不安が高まり、同時に、人々の健康な暮らし方への関心も高まっていました。

曲調は当初まったく違う方向で検討していましたが、監督や音楽プロデューサーさんが柔軟に対応してくださり、世の中の気分とマッチするように、曲調や歌詞・ストーリーなどをポジティブで温かい方向に軌道修正しました。

―このCMを通して伝えたいメッセージはどのようなものでしょうか。

ヘルシーなライフスタイルは、ストイックでガマンが必要というイメージですが、これを、楽しくて、ワクワクするものに変えたいというメッセージです。

体に良いと言われているようなことも、ストイックに無理をしてしまうと、挫折してしまう人が多いと思います。結果、ヘルシーがとても難しいことだというイメージになってしまいます。しかしコロナ禍の長い自粛生活をみんなが工夫しながら乗り切ったように、ヘルシーな生活を長く続けるために大事なのは、好きなことや楽しむ方法を見つけたりすることです。

―制作にあたりこだわった点を教えてください。

このCMシリーズは、スタートした2016年から、コマ撮りのフルアニメーション(24コマ/秒)にこだわっています。1コマずつ人形を動かして撮影し、1,440枚の写真をつなぎ合わせてひとつの動画が完成します。今年のCMでは、撮影するのに1ヶ月近くかかっています。

このアナログな動きが、見ている人たちの心をつかみ、CGでは簡単に表現できない仕上がりを可能にしています。何度も観たいと感じてくださったり、歌と動きのシンクロが気持ちいいと感じてくださるのは、その辺りに秘訣があると考えています。

―60秒CMとなったのはどのような理由からでしょうか?

昨年のCMは15秒で「アゲリシャス」という新しいワードが大ヒットしました。メッセージがシンプルだったので、15秒でも伝えることができました。しかし今年のメッセージは、理解するためには時間がかかります。丁寧かつ共感できるように伝えるには、オンエア回数を減らしてでも、まず60秒のCMからスタートすることが重要だと考えました。結果、GRPは例年よりも激減していますが、反響は何倍も上回っています。

この判断を受け入れてくださったクライアントさんの勇気とセンスに勝因があります。普通であれば、リーチ効率を考えて15秒や30秒を選ぶのが安全ですし、定量的に見ればその方が合理的です。しかし、本来の目的やクリエイティブパワーを感覚的に判断できたからこそ、このようなメディアプランを選択できたのです。

幅広い世代の方から支持いただいている

―CMの反響はいかがでしょうか?

「癒される」「泣きそうになる」「爆笑した」「思わずテレビを見てしまう」「キウイを買いたくなる」「いっしょに歌ってます」等、たくさんの好意的な反応をいただいています。これまでは若い方が多かった印象ですが、今年のCMはお子さんからお年寄りまで、幅広い世代の方から支持いただいる印象です。

初回のオンエア後は、Twitterのトレンドで第2位にランクインしました。また、CM総合研究所による5月度のCM好感度調査で、作品別1位を獲得しました。YouTubeの再生回数やGoogleでの検索数も、計画をはるかに上回っています。ゼスプリのお客様相談室に寄せられたコメント数も過去最高レベルで、ほぼすべてが好意的だと聞いています。先日、某国民的バンドの方がラジオでCMの曲を絶賛してくださったことも、とても嬉しかったです。

―売り上げなどの成果、また今後の展開についてもうかがえますか?

5月24日までの期間において、過去最高の売上を記録したと聞いています。直近では、5月22日からウェブ限定動画を公開し、5月25日から15秒バージョンのCMがオンエアされています。「好きなことを楽しみながら」というコンセプトは、今後、CM以外の方法でも展開していくために現在企画中です。

露・化粧品メーカーがスリリングな動画を作成したワケ

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Case:Clarins | Naturally moist hands Russia

化粧品メーカーのクラランスの一風変わった動画広告をご紹介。

同社は、メンズラインのハンドクリームのプロモーションとして本動画を作成。

しかし、動画の内容は化粧品とは一見無関係な内容に見えます。
というのも、高層ビルの上で次々とアクロバティックな動きに挑戦する様子が撮影されているのです。

見ているだけでヒヤッとするこの動画、実は視聴者にあえてスリリングな動画を見せることで脳幹に刺激を与え、注目を高めることを目的にしていると言います。
しかも、今はロックダウンで世界中の人々が退屈を感じている状況。

動画自体は新型コロナがロシアで広まる前に撮影されたそうですが、人々の注意を引くのに絶好のタイミングでのリリースとなったのでした。

約1分半に渡る動画の中で、ハンドクリームに触れているのはラストのたった10秒程度。

それでも、PCの前で手の乾燥が気になる視聴者には十分なインパクトを与えられているようです。

結婚式が延期になった日数分のフェイスマスクをプレゼント「#ルルルン花嫁救済プロジェクト」実施の背景とは

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Case:ルルルン「延期したぶん、きれいになろう。#ルルルン花嫁救済プロジェクト」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は株式会社グライド・エンタープライズの保有するフェイスマスクブランド「ルルルン」による「延期したぶん、きれいになろう。#ルルルン花嫁救済プロジェクト」を取り上げます。

特設サイト上で結婚式の延期日などの必要事項を記入すると、抽選で100名に延期された日数分(中止の方は1年分)のフェイスマスクをプレゼント。「6月のジューンブライドで結婚式を挙げる方が多い時期ですが、新型コロナウイルスがきっかけで延期や中止になってしまった花嫁たちに向けて、少しでもごきげんになってほしい想いで」(プレスリリースより)実施されているキャンペーンです。

実施にあたっての舞台裏や思いについて、株式会社 グライド・エンタープライズ マーケティング本部 広告・広報チーム 小寺妃奈子さんにメールインタビューを実施しました。

結婚式の延長を前向きに乗り越え「ごきげん」になってほしい

―元々社内では、コロナ禍において何か支援をしよう…などといった議論をされていたのでしょうか?

ルルルンは、毎日使って肌をたっぷり保湿することで、肌力を向上し、毎日を「ルルルン♪」と、明るくごきげんな気持ちに導くことをブランドポリシーとしています。そのため、新型コロナウイルスの影響で、生活様式も変わり先が見えない不安な状況の中、【「ごきげんをつくる」ブランド】として何かサポートできないかと考えました。

―その後、この立ち上げに至った経緯を教えてください。また、結婚式という点に着目されたきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

新型コロナウイルスの影響で「密」を避ける行動などが広がり、結婚式も自粛傾向になりました。結婚式に向けて準備している花嫁様は、何カ月も前から、スキンケアやエステ、トレーニングなど、美容に関してとても気にかけている方が多いので、延期や中止となるととても残念な気持ちが大きいと思います。

実は、私も2019年の10月に台風の影響で結婚式を延期し、延期日は新型コロナウイルスの影響が出始めている時期だったため再度延期を検討するという経験をしました。そのため、各々状況は異なると思うのですが、結婚式を予定されていた「延期・中止・決行の選択」で葛藤されたり落ち込んでいる方々の気持ちがすごくわかりました。さらに新型コロナウイルスの影響が深刻化していく中、同じような状況にいる方が多くいることを知りました。

そして、この私の経験も含め、ルルルンとして何かできないかという気持ちが強くなりました。全国の花嫁様に、この延長戦を前向きに乗り越え「ごきげん」になってほしいという想いから本キャンペーンを実施することに至りました。

―フェイスマスクを届けるという形態にある背景や思いを教えてください。

ルルルンでは、「毎日が特別」と考えています。そのため、延期日まで毎日フェイスマスクを使っていただくことで、先が見えず不安でネガティブになっている方が、少しでもポジティブになってもらいたいと思っています。そして結婚式当日もごきげんな気分で迎えていただけたら嬉しいです。中止や未定の方もキャンペーンの対象としました。

もう一つこだわったのが、お客様に親身に寄り添うブランドして、よりパーソナルな商品をお届けするということです。当選された100名様へただ単純に全員に同じものを準備するのではなく、一人ひとりにあった商品をプレゼントすることを決めました(中止の方は1年分)。応募の際に回答いただいた「普段使っている化粧水タイプ(保湿タイプ、透明感タイプなど)」を参考に、よりなりたい肌に近づけるお手入れができるよう、商品開発のメンバーとも話し合い一人一人にあった商品を選定しました。

また「使ってみたい『旅するルルルン』」(ご当地原料をたっぷり使った地域限定フェイスマスク)という質問についてもアンケートで回答してもらったのですが、旅行に行けないこの時期に少しでも旅行気分を味わっていただけたらという思いから、この商品についても同梱させていただくことにしました。

結婚式関係の企業との企画も計画

―応募受付中はどのような声が寄せられましたでしょうか?

「このような素敵な企画を立ててくれただけうれしい!」「大変な時期に色々と考えてくれて本当にありがとう!」などと多くの花嫁様の救いになれたようで、感謝のお声をたくさんいただきました。また、友人に教えてもらい応募したという方も多く、友人同士の思いやりが見え、とても嬉しく感じました。

SNS上では、結婚式関連の方々や様々な企業様もこのキャンペーンをご紹介してくださり、人と人とのつながりを感じることができるプロジェクトになりました。純粋に「お客様に喜んでもらいたい」という気持ちが多くの方に伝わったと感じています。

―当選連絡など直接消費者とやりとりされるにあたり、特に意識していることはありますか?

当選のプレゼントをお送りするにあたって、数ある中から今回のキャンペーンに参加してくださった感謝も込めてお手紙を同梱しました。「ただ届くキャンペーン商品」ではなく「思いのこもったギフト」でありたいと考えています。

実際に当選者様からは、
・「次こそはもっと綺麗になって最高の式にするんだ!本当に素敵な企画をありがとうございました。」
・「延期日まで気を取り直して、もっときれいになれるよう頑張ります。」
・「とてもとても心が暖かくなりました。来年の挙式に向けて大切に使っていこうと思います。」
などといったお言葉をいただきました。

こういった方たちにもリアクションをし、ブランド側からも改めて感謝の気持ちも伝えるようにいたしました。また、SNS上では、当選者の方同士で「当日までお互いルルルンできれいになりましょう」というような会話をされていました。プロジェクト名の通り、ポジティブに、結婚式の延期を前向きにとらえてもらうことができたかなと思います。

今後も、ルルルンを手にした方が、ルルルンの想いや良さを感じてもらえるようにSNSやカスタマーサポートでの対応も含め、一人ひとりに合わせた対応を意識していきたいと思っております。

―今後の展開予定についてお教えいただけますでしょうか?

今回当キャンペーンにてご当選されなかった方にも、振り返ったときに「いいイベントだったな」と良い気持ちに思ってもらえるようなプロジェクトでありたいと考えております。

結婚式と美容は切り離せないものだと思っているため、今後も何か取り組みができればと考えています。また今回SNS上でこのキャンペーンをご紹介してくださった企業様とも、それをきっかけに繋がることができました。結婚式関係の企業様とインスタライブをしたり、今後イベントも計画しています。他業種だからこそ、一緒にお取り組みができることがあると思います。

―withコロナ時代において、美容という切り口でできること、これから展開していきたいことなど、お教えいただけますか?

「新しい生活様式」といわれるように、元の生活に戻るには時間がかかると思います。ステイホーム習慣で「おうち美容」の時間が増えたかと思いますが、引き続きおうちでのスキンケアタイムを続けてもらうために、毎日のフェイスマスク習慣やスキンケアの方法を提供していきたいと思っております。

また、7月1日から全国発売の「ルルルンローション」(フェイスマスクを使わない日も、フェイスマスクをした時のようにうるおってきれいなお肌になってもらいたいと考えております)など、消費者の方々のニーズに合った、様々な商品を今後も発売していく予定です。


「オンライン名刺」の価値をどのように伝える?生活様式の変化の中でSansanが展開した広告施策

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Case:Sansan 新聞広告&「それ、早く言ってよ〜」シリーズ TVCM

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は、Sansan株式会社が5月末〜6月にかけて展開した事例を取り上げます。

5月29日(金)には、今年3月に発表した法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」の機能「オンライン名刺」を訴求する15段広告を、日本経済新聞、朝日新聞、読売新聞の中面に掲出。

6月には同じく「オンライン名刺」をテーマにした、CMシリーズの最新作を公開。2013年のCM放送開始からこれまで7作にわたって出演してきた、松重豊さん演じる営業部長と野間口徹さん演じる課長が、はじめてオンライン商談に臨む様子を描いています。

新型コロナウイルス感染拡大による生活様式の変化の中、これらのクリエイティブを通して伝えたいメッセージとは?Sansan株式会社 執行役員/CBO(Chief Brand Officer)田邉泰さんにメールインタビューを実施しました。

当初制作していたCMをペンディングし、3週間で新規制作

―コロナ禍における広告戦略は、いつごろから検討を重ねていたのでしょうか?

リモートワークの広がりを受け、以前から構想していた「オンライン名刺」の開発を前倒し、6月より機能提供することを3月に発表しました。クラウド名刺管理という市場を開拓してきた私たちとして、オンラインでも対面と変わらない出会いの体験を提供し、ユーザーのビジネスを後押しすることが必要だと考えたからです。

その後、5月に「新しい生活様式」が発表されました。その中で新しい働き方の実践例として「名刺交換はオンラインで」と言及されていたことから、お客さまからの問い合わせも急増したのです。(そんな中)オンラインでの名刺交換とはどんなものかをより多くの方々に知ってもらうことが、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎ、なおかつ経済活動を止めないために果たすべき役割だと考え、広告展開を強化することを決めました。

元々TVCMに関しては、昨年シリーズの第7弾を放送。この春夏で続きの第8弾を制作予定でしたが、世の中の感染拡大の中で撮影が難しくなったことから、一旦制作をペンディングしていたのです。しかし、先ほどお話したような背景を受けて、今回は急遽、スピンオフの第7.5弾という形で「オンライン名刺」をテーマにしたものを差し込み、3週間という短期間で制作しました。通常、CMの制作には3か月ほど要するので、かなりの突貫スケジュールでしたね。

―「オンライン名刺」機能を訴求するにあたり、意識された点を教えてください。

「新しい生活様式」で「オンライン名刺」が推奨される中、実際にオンラインで名刺交換と言われてもどうすればいいのか、イメージがつかない人がほとんどだと思います。CMや新聞など、多くの方が目にする広告をきっかけに興味を持っていただいて、そこから詳しく「オンライン名刺」とは何かを知ることができるような流れを作ることを強く意識しました。

―新聞広告は「オンライン名刺交換、はじまる。」というとてもシンプルなメッセージでしたが、こちらの制作にあたってこだわった点を教えてください。

新聞は、広告インパクトが大きく、メッセージ性が非常に強いメディアだと思います。シンプルなクリエイティブで、オンライン名刺を提供する私たちの想いを強調しました。

―TVCMは上だけスーツだったり、先に社内メンバーで話していたりと、「あるある」が多数ちりばめられていますね。こちらの制作にあたってこだわった点を教えてください。

「それ、早く言ってよ〜」のCMシリーズは、「Sansan」というサービスをビジネスパーソンの皆さんにわかりやすく訴求するために、ビジネスのシーンでの「あるある」という場面を、演技派俳優を起用し、リアルなドラマ仕立てで展開してきました。今回も「リモートワークあるある」を通して「オンライン名刺」の必要さを伝えることができるようなシナリオにしました。

撮影自体は、三密を防ぐため、最小限の人数でのリモート撮影を敢行しました。カメラマン不在、ディレクションも別場所からリモートで行いました。俳優さんには、1人でセットに入っていただき、PCに向かって演技をしてもらいました。

出稿の成果・反響は?

―これら広告展開の反響はいかがでしょうか。また、契約件数の増加などの傾向もありますか?

CMは、7作に渡りシリーズ化してきているので、毎回楽しみにしていると言ってくださる方がとても多いです。今回は「リモートあるある」が自分ごとと感じる方が多かったのか、いつも以上にSNS上での反響を感じています。

新聞では、地方のお客様から早速お問い合わせをいただくなど、Web広告ではリーチしづらいような、幅広いお客様にご覧いただけていると感じています。新聞にここまで大々的に出稿したことはこれまでありませんでしたが、やはりメディアとしての影響力の大きさを感じています。

契約数増加という形で数字に現れるまでには、少しタイムラグがあるかと思いますが、プロダクトサイトへのアクセスは増加しています。

―これから広告展開で打ち出していきたいメッセージや、今後の展開予定をお教えください。

当面は、全社的にも「オンライン名刺」に注力していく予定です。すでに2,000社以上の企業にご利用をスタートいただいていますが、6月22日(月)に新聞広告の第二弾を掲載しました。第一弾のビジュアルを踏襲しつつ、「オンライン名刺」を2,000社以上の企業に使用いただくようになった点を前面に出しています。また、CMシリーズ続編も制作再開にむけて動き出そうと考えています。

―過去のインタビュー記事(https://adgang.jp/2016/07/128609.html)でも「クリエイティブに力を入れる理由」という側面でお話をうかがいましたが、現在、御社が考えるクリエイティブへの重要性・考え方などについてうかがえますか。

もともと代表の寺田(親弘)も、クリエイティブやブランディングを非常に重要視しています。だからこそ、無名のベンチャーだった頃からTUGBOATにCMの制作を依頼したのだと思います。より「解像度」を上げて自分たちが実現したい世界を伝えるために、クリエイティブの力で形にするということは非常に重要だと思います。

社外に対してもですが、社内に対してもそうです。私たちは「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションのもと、全員が同じ方向を向いた組織です。そのミッションの大きさや、その先に広がる世界をメンバーに改めて伝えるという役割も、クリエイティブは果たしていると思います。

メルカリ×ナチュラルローソン “読むレジ袋”両社による取り組みはどのように実現した?

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Case:メルカリ×ナチュラルローソン「読むレジ袋」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は、株式会社メルカリと株式会社ローソンによる”読むレジ袋”を取り上げます。

7月1日からのレジ袋有料化を控えた6月24日~6月26日に、ナチュラルローソン138店舗で各日100枚配布されたこのレジ袋。通常は捨てられてしまうレジ袋に付加価値を与えるべく、メルカリが2020年4月から始動したプロジェクト「モノガタリ by mercari」に寄稿している伊坂幸太郎氏、吉本ばなな氏、筒井康隆氏の小説を印字。なお、環境に配慮し、バイオマスプラスチックを50%以上配合しています。

この取り組みは、これまでもSDGsを積極的に推進してきたナチュラルローソンと「モノガタリ by mercari」の取り組みの方向性が一致し実現したといいます。どのような点が合致し実現できたのか、株式会社メルカリ PRグループプロダクトPR 韓昇勲さん、株式会社ローソン 商品本部 ナチュラルローソン部 部長 鷲頭裕子さんにメールインタビューを実施しました。

―まず、今回のプロジェクトが立ち上がったきっかけを教えていただけますか?

韓:メルカリは、誰かにとって不要になったモノが他の誰かの役に立つマーケットプレイスを目指しフリマアプリ「メルカリ」を運営しています。4月28日より始動した、モノにまつわるストーリーを通じてモノの価値を伝えるプロジェクト「モノガタリ by mercari」は、SNSにて予想以上の反響を呼び、このプロジェクトをさらに展開できないかという思いがありました。

―ナチュラルローソンと「モノガタリ by mercari」の取り組みの方向性が一致した、とプレスリリースに記載されていましたが、実現にあたり、双方が共感できた点をお教えいただけますか。

韓:ナチュラルローソンさんのSDGsに関する取り組みと合致する部分があり、SDGsが注目を浴びるレジ袋有料化のタイミングで何か一緒にしようと、今回のコラボに至りました。

鷲頭:普段捨てられてしまうレジ袋に価値を与え、改めてモノの価値について考え直すきっかけにしたいという想いが一致しました。また、ナチュラルローソンではこれまでも環境に配慮した商品を販売するなど積極的に環境対策に取り組んでおり、メルカリさんの“今あるものをもう一度使う”といったリユースの視点にも共感しました。

―”読むレジ袋”制作にあたりこだわった点を教えてください。

韓:”読むレジ袋”を企画したPRデザイナーの株式会社プラチナム 濱村裕也氏の発案で、クリエイティブ面では、有料化目前で世の中の注目が集まる中何気なく捨てられているレジ袋に価値を与えその価値に目を向けさせる、という強いメッセージを直感的に視覚で伝えられるよう意識しました。

また、プロデューサー/クラフトディレクターとしてこのレジ袋のディレクションをした株式会社米の山中雄介氏により、レジ袋自体に「読む」という新しい機能を付け足すため、文庫本のようなデザインでレジ袋一面でモノガタリが読み切れるようなデザインに調整していきました。また、印刷会社にも”小説を印字”した実績が過去になかった中で、機能的にも、読みやすい大きさでありながら、こすれてもよれないように試行錯誤を重ねました。

―印字される小説はどのような形で決まっていったのでしょうか?

韓:伊坂さん、吉本さんの作品は、ナチュラルローソンさんのお客さまとの親和性を考えて決めました。筒井さんの作品に関しては、唯一メルカリ公式ツイッターでの作品公開前のタイミングであり、特別に1店舗のみ限定の100枚配布とし、お客さまにより楽しんでもらう仕組みにいたしました。

―成果や反響についてお教えいただけますか?

韓:TVでは13番組でOAとなりました。また新聞・Webサイトに多く取り上げられたことで、Twitterで”読むレジ袋”に関して6,000件以上の反響がありました。

―今回の取り組みが、ブランドにどのような良い影響・成果を与えることが期待されますでしょうか?

韓:一つの施策でブランドの成果が変わるかは判断として難しいですが、捨てられがちなレジ袋に小説という付加価値を加えることで、身のまわりのモノにも一つひとつに価値があると気づきを与え、改めてモノとの向き合い方について考え直すきっかけになることがより広がるきっかけになったら良いと思います。

鷲頭:7月からのレジ袋有料化前のタイミングで今回の取り組みを行ったことで、身近な店舗を通じて、社会問題となっているプラスチックとの向き合い方を考え直すきっかけ作りができました。さらには、ナチュラルローソンとしての環境の取り組みについての認知につながったと考えています。

※株式会社プラチナムは「AdGang」の運営会社である株式会社PR TIMESの関連会社です。

「本が足りなくなりそうです」ブックオフからの“本気のお願い”の成果は?

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Case:ブックオフ「ブックオフから本気のお願い」&「買取ジャンボ “ブッくじ“ キャンペーン」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は、ブックオフコーポレーション株式会社が8月末〜9月に実施した買取促進のキャンペーンを取り上げます。「巣ごもり需要、秋の読書シーズンに向けてより買取・販売を強化したい一方で、在庫不足という状況を迎えております」(プレスリリースより)という状況の中、「ブックオフから本気のお願い」と題した動画を公開し、「買取ジャンボ “ブッくじ“ キャンペーン」を実施。

動画では総勢30人の社員が「お願い」をしている様子が話題に。これらの施策が生まれた経緯や成果について、ブックオフコーポレーション株式会社 マーケティング部 千田竜也さん、PARTY クリエイティブディレクター 眞鍋海里さんにメールインタビューを実施しました。

―「本気のお願い」というキャッチコピーには、どのような思いを込められたのでしょうか?

眞鍋:
企画する上で、「長年愛されているブランドだからこそ、ストレートトークが一番効くだろう」という実感がありました。”本気”、”本音”、どちらにも「本」という字が入っています。そこから、実際の社員さんがワンカットで「本気でお願い」をする広告という形で企画をしていきました。

―出演されている社員の方は、どのように社内で集められたのでしょうか?

千田:
社内で出演者を公募したところ、多くのスタッフの方が有志で参加してくれました。

眞鍋:
最初は緊張のため、セリフを噛んでしまったり、声が揃わなかったりということがありましたが、少しずついい緊張感に変わり、持ち前のチームワークで挑むことができました。

―社員の方々に演技をお願いするとき、どのような形でお伝えしましたか?

眞鍋:
演技をしていただくというより、いつもの自分で「真摯にお願いする」ということだけを心がけてもらいました。

―社内から見て、広告に社員が出ることのメリットについて感じた点をうかがえますか?

千田:
社員が出演することで、必然的に当事者意識が出るのでキャンペーンへの取り組み意欲が、より一層に高まったと感じます。また、広告の反響が身近な家族や知人からもらえることで、仕事に対する自信や情熱が高まる効果も感じられます。

―その他、キャンペーンにおいてこだわりのポイントなどがあればお教えください。

眞鍋
買取数に応じて豪華景品が当たる買取ジャンボ”ブッくじ”キャンペーンの景品である「ブックオフなのに本ねぇ〜ジャン(パー)」も、大きな反響を得ました。一着6万円相当するこのジャンパーは、このキャンペーンのためにオリジナルデザインで制作したものです。

―9/13まで実施されたキャンペーンですが、成果はいかがでしょうか。

千田:
動画再生回数は3週間で合計59万再生を越え、Twitterを中心に大きな反響を得ています。またこの話題は、テレビなどでも取り上げられ、東京・神奈川のみならず全国に届いている実感があります。文庫本の買取数は、動画・キャンペーン開始後、前年比123%を超えました。まだまだ客足が少なく他の買取カテゴリーが前年を下回る中での結果ですので、大変嬉しく思います。

サントリーのバーチャルヒューマン社員が自社の情報発信 「山鳥水生」さんが生まれた経緯とは?

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Case:サントリー「山鳥水生」

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は、サントリーコミュニケーションズ株式会社による、バーチャルヒューマン社員「山鳥水生(やまとりみずき)」さんを取り上げます。

山鳥さんは、先月、Instagramを通じてサントリーの魅力を発信する公式インフルエンサーに任命されたバーチャルヒューマン。バーチャルヒューマン社員の起用は日本初(サントリー調べ)とのこと。

Instagramアカウント(@ mizuki_yamatori)を通して、料理の腕を発揮する様子や、同僚で友人だというラグビー日本代表で「サントリーサンゴリアス」の流大選手・中村亮土選手とのオンラインでの交流の様子の投稿などから発信を開始。さらに最近では加藤浩次さん、綾小路翔さんといった面々との2ショットも。

今度はどのような展開があるのか、また、企画が立ち上がった経緯とは? サントリーコミュニケーションズ株式会社 宣伝部 デジタルグループ 香取万葉さん、株式会社博報堂ケトル ディレクター 陶國直孝さん、株式会社オールブルー 取締役 明賀大介さんにメールインタビューを実施しました。

お客様との接点づくりの新たな挑戦

―この企画が立ち上がったきっかけを教えてください。

香取:
お客様との絆構築のため、サントリーではこれまでもデジタル上でのコミュニケーションに取り組んできました。2018年に始動した公式バーチャルYouTuber「燦鳥ノム(さんとりのむ)」は、今ではSNSでの総フォロワー数約20万人を持つまでに成長しています。

そんな中で、お客様との接点づくりの新たな挑戦として本プロジェクトが立ち上がりました。既にサントリー公式のInstagramは開設していましたが、企業として製品を紹介する公式アカウントではなく、人を通じて「製品がある生活を発信する」新しい企業アカウントの形への試みです。

その生活を象徴する存在として、インフルエンサーさんやタレントさんを立てるのではなく近年浸透し始めたバーチャルヒューマンの技術を用いた『サントリーのバーチャル社員』を立てることとしました。彼を通じてお客様とコミュニケーションをとることで、自然とブランド理解をしていただく構造を目指しています。

―プレスリリースに記載された経歴はとても具体的ですが、こちらはどのように決めていったのでしょうか?

※経歴はこちら

1993年生まれの27歳。大阪府生まれ。両親と姉からなる4人家族の末っ子長男。座右の銘は、やってみなはれ。好きな動物はネコ。

小学校のころから始めたサッカーは、大学まで継続し、常にぎりぎりレギュラーにすべりこみ。長期休みの間だけ、個人経営の地元の居酒屋でアルバイト。バイト先のお母さんのまかないが思い出の味。最近になって、料理と写真が楽しくなってきた。

得意料理はバイト先のお母さんに教えてもらったしょうが焼き。時間をみつけながら、自炊も頑張っている。好きなお酒はビール。少し前に先輩に連れて行ってもらったBARがきっかけで、ウイスキーにはまった。

新卒でサントリー入社。最初の配属は横浜支店で飲食店営業を4年担当。昨年10月に宣伝コミュニケーション部に配属になり、まだ1年弱。宣伝についてはまだまだ勉強中。

陶國:
生活の中にサントリー製品が溢れていて最も自然なのは誰か?と考えた時に、サントリー社員であることは自ずと決まりました。その上で、様々なブランドを世に発信する必然性、今後CMタレントさんとの撮影などを発信する時の自然な理由として宣伝担当という役割を設けました。出身などは、今後の生活の展開性を鑑み、里帰りやサントリーの歴史の詰まった関西への訪問なども想定して設定していきました。

顔部分のCGの角度を計算し、ダミーのモデルに重ねることで制作

―プロフィールやビジュアルに関して、イメージとして想定した実際の社員や社外の人物はいたのでしょうか?

陶國:
実際の社員というイメージはありませんが、サントリー社内での社員像と、外部から我々が思う社員像をすり合わせながら、生活のプロファイルを想像しながら設定していきました。ビジュアルに関しては、「バーカウンターで一緒にお酒を飲むときの横顔が美しい」をコンセプトに作っております。今後の展開にご注目ください。

―どのようなメカニズムで制作されているのでしょうか?

明賀:
コンテンツプロモーションを得意とするALL BLUEと、Liam Nikuroなど多数のバーチャルヒューマン制作に関わる1SECによって制作を行っています。現場ではダミーのモデルで撮影し、体はそのまま生身の人間に顔部分のみ山鳥水生のCGを角度や証明を計算して重ねることで、本物の人間のようにその場になじませています。

―投稿内容に関して、インフルエンサーとして育てるために重視している点を教えていただけますか?

香取:
サントリー製品に興味を持っていただくきっかけづくりとなるように、楽しそう!と共感していただけるお酒を愉しむシーンや、やってみたい!と憧れや参考になるライフスタイルの発信に力を入れています。皆さまが気軽に真似できる・したくなる、そんなバランス感を、日々の投稿に出していければと思っています。

―今後、山鳥水生さんに期待していること、展開などをお教えください。

香取:
山鳥水生はサントリーブランドを世の中に発信する公式インフルエンサーです。皆さまに愛される存在となり、サントリー製品に興味をもつきっかけづくりができれば幸いです。

既に投稿済みの声優の花澤香菜さんなど、弊社製品の広告などに出演されているタレントさんとの投稿も引き続き発信予定です。三密を避けながら外にも足を伸ばせたらと考えております。製品、広告など様々な切り口で情報発信していく水生くん(@ mizuki_yamatori)にご期待ください。

カルビー アプリからパッケージまで多角的に取り組む“環境に優しいブランド”作りとは?

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Case:カルビー「カルビー ルビープログラム」&パッケージリニューアル

話題になった、または今後話題になるであろう日本国内の広告・PR事例の裏側を、担当者へのインタビューを通し明らかにする連載「BEHIND THE BUZZ」。

今回は、先月にカルビー株式会社が発表した環境に配慮した取り組みを取り上げます。

まず発表したのは「折りパケ」運動と「カルビー ルビープログラム」。「折りパケ」運動は、食べた後の空きパッケージを、小さく折りたたんで捨てることを促進する活動。小さく折りたたんで捨てることで、家庭でのごみのかさを減らし、家庭で使用するごみ袋の量の削減を目指すもの。さらに、「ルビープログラム」は専用のスマートフォンアプリを使い、折りたたんだ空きパッケージを撮影することで、商品に応じたルビー(ポイント)が獲得できるというもの。

続いて、「カルビー ポテトチップス」ブランドのパッケージを5年ぶりにリニューアル(9月下旬から順次切り替え)。37商品のデザインを一新し、そのうち12商品(レギュラーサイズ60g、58g)は、ダンボールのサイズの変更・輸送効率アップによる二酸化炭素(CO2)の排出量削減に向けて、パッケージのサイズを変更しています。

画像:このパッケージのサイズ変更によってダンボールのサイズが変わり、輸送効率が改善される

これらの取り組みの意図について、カルビー株式会社 マーケティング本部 商品2部(プロジェクト担当)谷澤渓介さんにメールインタビューを実施しました。

「折りパケ」運動促進のためパッケージにも工夫

―パッケージのリニューアルと「カルビー ルビープログラム」、それぞれの施策について、実施のきっかけを教えていただけますか?

(パッケージリニューアルについて)カルビーポテトチップスは1975年に誕生し、今年2020年で45周年を迎えました。45年の間、原料、美味しさ、パッケージデザインなど、常に時代に合わせて進化させてきたことが、ロングセラーに繋がっていると考えております。

45周年を迎えるにあたり、今の時代に合わせた進化として、限りある資源を有効活用できるように考えたリニューアルを実施しました。

(「カルビー ルビープログラム」について)また、日本では84%もの人(※)が、お菓子などの空きパッケージを小さくたたんで捨てることが分かっています。ゴミを小さくたたんで捨てる行為は、家庭でのゴミのかさを削減することに繋がり、ゴミ袋の使用量を減らすことにも繋がります。
※カルビー調べ(2020年6月26日~29日、n=500)

かねてより、空きパッケージを小さくたたんで捨てることをメーカーとしても推進をしていこうと検討していた折、「パッケージを折りたたむ」ためにはパッケージの開封が必要であるため、すなわち購買証明にも繋がるのではないかというアイデアから、ポイントプログラム化してお客様にも折りたたむメリットを提供しつつカルビーのファンになっていただくという、マーケティング目的も持った施策へと昇華していきました。

また、空きパッケージを折りたたむ行為を「折りパケ」運動と名付け、上記のポテトチップスのパッケージにおいては、折りたたむためのガイド線や、折りたたむと四つ葉のクローバーになる図柄を入れるなど(一部の商品のみ)、「折りパケ」運動の推進を図っています。


―いずれも環境に関する施策ですが、やはり連動したものとして生まれたものでしょうか?

はい、連動した施策です。パッケージのリニューアルはメーカー側のアクション、「カルビー ルビープログラム」は当社主導のサービスではありますが、お客様にごみ問題を考えるきっかけとしていただくアクションです。両者が連動することで、より環境に取り組む輪を広げることが出来ると考えています。

マーケティング部門で行われている環境に関する議論

―環境への意識について、日頃社内ではどのような議論をされていますか?

カルビーグループの中期経営計画の中で、温室効果ガスの排出量の削減を目標として掲げています。当社の事業においては、製品の生産や物流の過程で、また、使用している製品の原料や包材についても、製造される段階で温室効果ガスが排出されています。

その中で、特にマーケティング部門では、担当商品について包装のサイズや形状を変更して、プラスチックや段ボールの使用量を減らせないか、輸送効率を上げられないか、あるいは、そもそもプラスチック使用量の少ない包材や植物由来の原料を使用できないか、といった議論が盛んに行われています。最終的に製造工程におけるロスなどが増えないかなど多角的な面でのメリット・デメリットを総合的に判断した上で、製品に採用させていただいております。

―先月「プラスチック資源循環の推進目標」についてのプレスリリースも出されていましたが、今後、消費者に向けて発信していくメッセージはどのようなものですか?

ジャガイモを中心として自然の恵みを活かした事業を展開している当社にとって、環境負荷の軽減は、事業と密接に結びついた課題です。

現在ほとんどの商品において、中身の品質劣化を防ぐためにバリア性の高いプラスチック包材を使用していますが、「つくる責任」として、石油から新たに作られるプラスチックの削減、環境配慮型の素材への転換を進めてまいります。

持続的成長と持続可能な社会の実現を目指し、地球・地域・社会・経済など企業を取り巻く中長期視点での環境の変化と課題を捉え、社会との共創により新たな価値を創造する「サステナブル経営」の実践により、企業価値の向上へとつなげてまいります。

―消費者からの反応はいかがですか?また、今後の展開予定を教えてください。

どちらの取組みに対しても共感のお声を多数いただいています。同時に、「カルビー ルビープログラム」は対象商品が一部に限られるため、拡大を望む声もいただいております。この「カルビー ルビープログラム」については対応商品を拡大し、できる限り多くの商品への展開を目指します。

また現在、パッケージの印刷に使用するインキの一部(黒色のみ)について、植物由来のバイオマスインキへの切替を進めているほか、アンテナショップにおける紙パックやバイオマスストローの採用等を行っております。これらを含め、上記のリリース内にもある目標の達成に向けて、順次取り組んでまいります。

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